日本機械学会 原子力専門委員会
第88回材料分科会 議事録
1.日 時:2010年8月18日(水)13:30〜17:30
2.場 所:中部電力 東京支社 第3会議室
3.出席者:山田主査(中部),浅山副主査(原子力機構),平野幹事(三菱),藤澤(NISA),松澤(JNES),
松浦(東電),谷口(関電),藤森(日立GE),佐藤(IHI),大下(BHK),竹内(原電)
欠席者:三浦(JSW),川野(東芝)
オブザーバ:齋藤(原技協),宇和川(三菱),伊藤(東電) (以上敬称略)
4.配布資料
88-1 第87回材料分科会議事録(案)
88-2 公衆審査にて頂いたご意見への対応について(案)
88-3 質疑応答案
88-4-1 設計建設規格2005 事例規格案 SFVQ1B
88-4-2 SFVQ1B 高温強度データについて
88-5-1 発電用原子力設備規格 材料規格 2010年改訂案 100818版
88-5-2 材料規格一次改訂マスターシート(010818)
88-6-1 高温のSy値の差異が10MPaを超える材料の評価
88-6-2 XM-19の厚さについて確認E-mail
88-6-3 ボルト材の許容引張応力S値の設定方法について
88-6-4 高温のSy値の差異が10MPaを超える材料の評価
88-6-5 材料の各温度における設計降伏点(Sy値)検討報告書抜粋
5.議事
(1)第87回議事録案の確認(資料88-1)
・P.3“チタンは溶接できない”との表現を“チタンはクラッド溶接できない”に修正することで承認された。
(2) 公衆審査にて頂いたご意見への対応について(案)(資料88-2)
・対応案どおり,材料規格2010年改訂版に含めて反映する旨を8月26日の原子力専門委員会で回答することで承認された。
(3) 質疑応答案(資料88-3)
・QNC200573については,質問内容に必要なASTM等の年度を追加し,一部記載を適正化(“備考のとおり”の削除)することで承認された。
・QNC200575,QNC200576については原案どおりで承認された。
(4) 設計建設規格2005 事例規格案 SFVQ1B(資料88-4-1)
・平野委員よりSFVQ1Bに関する事例規格案が紹介された。以下のコメントを反映したものを原子力専門委員会にて説明する。許容値のみならず,物性値(縦弾性係数や線膨張係数)についても2010年版のデータを先行して採用すべきか否かについて議論したが,当該事例規格は設計建設規格2005年版の事例規格であり,設計に使用する物性値の整合性を図る観点から設計建設規格2005年版に定義のない材料の許容値のみ2010年版を先取りすることとした。
・表紙の「事例規格集」の“集”は削除。
・規格番号は NC-CC-×××と記載しておく。
・外圧チャートについては添付せず,「1.適用範囲」で文章で呼び込む。また,各線図等は設計建設規格の図番も引用して記載する。
・「3.設計応力強さ」「4.設計降伏点」「5.設計引張強さ」については,温度区分も含めて現在作成中の材料規格2010のデータをそのまま引用する。
・適用するJISは,1988年版のみならず,2008追捕も記載する。
・原子力専門委員会用には,SFVQ1Bの根拠データシート及び資料88-4-2の改訂版も根拠として添付する。
(5) SFVQ1B 高温強度データについて(資料88-4-2)
・竹内委員より過去のBWR共同研究の一貫として採取したSFVQ1Bの高温引張試験結果について紹介があった。
・引張強さのグラフに並べて降伏点のデータについても追加し,材料のチャージナンバーについても記載することとなった。
・また,グラフのASME SA508Gr3 Cl2のSu値の1/1.1の横線は,常温値の規格値も同じと誤解されるため,常温を始点としないように記載する。
(6) 発電用原子力設備規格 材料規格 2010年改訂案 100818版(資料88-5-1)
・P.52 球状黒鉛鋳鉄品の特別要求事項1は削除する。元々許容応力は225℃までしか定義されておらず350℃を超えて使用はできないため,本記載は不要。
・球状黒鉛鋳鉄は,JIS規格上,常温強度の規定のみで、化学成分の規定がないため,使用温度を常温に限定すべきか,最高使用温度における何らかの追加要求を付すかについて議論した。主査より材料規格のSの許容値は常温のSu,Syに比べ,非常に小さく規定されていること,JISでは製造方法に要求もあるため,追加要求を付さず従来どおりでも良いのではないかとの見解が示された。主査より当該JISを各委員に送付し,各委員の意見を集約することとした。
・P.85 STS(G3455)の使用温度はJISの温度制限に併せて,375℃から350℃に変更する。P.156の記載も同様。
・解説p10に“ガラス”の記載については,記載の適正化を検討する。
・P.168 3.の“設計降伏点” → “設計引張強さ”に訂正
・P.193(15) Section\\ → Section\
(7) XM-19の厚さについて確認E-mail(資料88-6-2)
・XM-19の板厚制限について議論した。プラントメーカに確認した結果では,如何なる厚さ,製法であっても付録材料図表に合致した強度を満たすことを要求して調達可能であるため,現状のまま(厚さ制限なし)でも,問題ない旨の回答があったことが紹介された。
・XM-19についてはASME相当材の厚さ制限を調査し,制限があればこれを付すこととなった。
(8) 高温のSy値の差異が10MPaを超える材料の評価(資料88-6-1,4,5)
・高温でのSy値が材料図表とASME相当材で10MPa以上差がある材料(常温での差は10MPa以内)の扱いについて議論した結果は以下のとおり。また,この扱いについては,材料タスク委員にも報告し,意見等をもらうこととした。
・ASME相当材Syのほうが小さい材料は安全側なのでそのままASME相当材として採用。
・両者の差が10%以下については,優位な差ではないと判断し,相当材として採用。
・SFVAF12,SFVAF22B,SFVQ1Aについては,JNESにて鋳鍛鋼協会等のデータを再確認する。
・SUS321系については,Sy値検討会等の国内データがあるため,このデータを優先し,ASME相当材はなしとして,材料図表の値のとおりとする。
・STBA25及び26については別途議論する。
・SCMV-1(480MPa)については,同グループの他鋼種のトレンドを主査が確認し,別途,議論する。
・STPG410は,ASME相当材の高温Sy値が材料図表より最大43MPaも大きいため,ASME相当材は採用しない。
(9) ボルト材の許容引張応力S値の設定方法について(資料88-6-3)
・藤澤委員よりボルト材のS値設定方法について提案があった。基本的な考え方は,原則としてはS55年告示の考え方に準ずるとともに,クラス1機器用ボルト材の設計応力強さSmの設定方法とも整合性を図り,フェライト系材料,オーステナイト系材料及び高ニッケル合金にあっては高温域での降伏点に対する倍率は1/3倍とするものである。
・この考え方に従えば,G4303のステンレス鋼棒の許容引張応力Sは従来の半分以下となるため,材料タスク委員へも本ペーパを配布し,意見を伺うこととなった。
(8) 今後のスケジュール等
・次回分科会は,9月7日 13:30〜 @中部電力東京支社第2会議室で開催する。
以 上